Notes
ベルリンは、20世紀の激動をそのまま刻み込んだドイツの首都であり、破壊と分断と再統合を経てなお、ヨーロッパで最も実験的な芸術都市であり続けている。1920年代のワイマール共和国期、この街は表現主義映画の中心地となり、Robert Wieneの『カリガリ博士』やFritz Langの『メトロポリス』がUFA撮影所で生み出され、Marlene Dietrichがスターとして頭角を現した。同時期、Bertolt Brechtは演劇の世界で叙事的演劇(叙事演劇)の理論を実践し、Kurt Weillとの共作『三文オペラ』を含む作品群でベルリンの舞台に新しい表現を持ち込んだ。美術ではGeorge GroszやOtto Dixらが新即物主義(ノイエ・ザッハリヒカイト)を通じて社会批評的な絵画を描き、Bauhausはベルリンでその最後の期間を過ごした(1932年から1933年にナチスにより閉鎖されるまで)。冷戦期には都市がベルリンの壁によって東西に分断され、この分断そのものが芸術的主題となり、後の1989年の壁崩壊は都市の文化的アイデンティティを再び根本から変えた。
戦後から冷戦にかけて西ベルリンはDavid Bowieが1970年代後半にHansa Studiosで「ベルリン三部作」を録音するなど、実験的音楽の拠点ともなった。壁崩壊後の1990年代には、空き家となった東ベルリンの建物群を舞台にテクノ音楽シーンが爆発的に発展し、クラブ文化がベルリンの新しい文化的顔となった。
今日のベルリンの文化的現在は、この過去の重層性の上に築かれている。美術館島(Museumsinsel)にはPergamonmuseumやNeues Museumなど複数の主要美術館が集まり、ユネスコ世界遺産に登録されている。現代美術ではHamburger Bahnhofが現代美術館として機能し、East Side Galleryはベルリンの壁の現存区間に描かれた壁画群として今も残る。クラブ文化は現在も都市の重要な要素であり、Berghainはテクノ・シーンの象徴的な存在として国際的に知られている。演劇では、Brechtが創設に関わったBerliner Ensembleが今も活動を続けている。
ノイケルンやフリードリヒスハインといった地区は現代アートやオルタナティブカルチャーの拠点として知られ、街全体に点在するギャラリー、ストリートアート、独立系の会場が、ベルリンを絶えず変化し続ける芸術実験の場としている。